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株式コラム・467 市場から見たフジ

株式コラム・467 市場から見たフジ

 フジメディア問題で同社の株価がどうなったか。有力スポンサー離れが進めば常識なら暴落です。実際は、表面化した直後10%程度ほど下落し、そこから何と1.7倍に急騰。これは昨今の株式市場の特徴が表れています。

 フジの株式は、その7%を米系ファンド・ダルトンが以前から保有します。上場企業に積極的に株主提案を出すアクティビストで、昨年、MBO(経営陣による買収)を求める書簡を送っている。

 TV局の株は外国人の占有率が規制されており、ダルトン単独で提案を可決するのは不可能なのですが、今回は分かりません。国内株主が賛成し成立する可能性があります。賛成の理由は倫理的なことではなく、株価を上げたいから、ただそれだけです。

 そもそもフジがファンドに狙われたのは、同社の株主資本利益率が長年低いまま放置され、株価が割安だったことにあり、降って湧いたこの騒動は株価吊り上げの絶好のチャンスになったのです。株式市場は問題の真相や関係者の進退など全く興味ありません。【のび太】

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