株式コラム・470 バフェット効果
2025年03月28日

日本の総合商社をまとめ買いする世界最大規模の運用会社のウォーレン・バフェット代表が直近で買い増しを宣言しました。
その結果、各総合商社の株価はPERで約15倍、配当利回りで3%前後という極めて普通の水準になりました。バフェット・プレミアムによって初めて達成した株価がこの程度。それ以前は万年割安だったということです。
割安の理由はエネルギー開発への巨額投入です。石油やガスが出るのはなぜか物騒な地域が多く、そのうえ日本に主導権はなし。3年前に大手二社がサハリンで受けた突然の仕打ちは記憶に新しい。減損処理は常に多額になります。
5大商社を選ばず全て保有するのは、商社の実態が投資会社だからです。投資する未上場会社は幅広い業種の川上から川下まで千を超え、それぞれビジネスを支援する。つまり三井物産への投資は、三井物産が投資する会社への投資を意味します。商社を選ぶのでなく商社に選ばせて、支援させる。これが日本の総合商社株の特徴とリスクです。【のび太】