株式コラム・462 台湾企業、日本へ
2024年11月22日
当局の後押しもあり、台湾の半導体企業が海外、中でも日本への進出を加速しています。その背景は何でしょう。
10月14日、中国の軍隊が台湾をぐるりと取り囲み軍事演習を実行しました。誰が見ても演習の域を超えた威嚇です。
まさか同胞に対して武力行使はしないだろうと私たちは信じています。しかし、香港の現状を目の当たりにした台湾の経営者や資産家の立場になってみると、世界で最も専制的で、政治家や経済人が簡単に失脚、逮捕、消息不明になる共産主義国家の統治下になるリスクをひしひしと感じたとき、さてどうするか。ましてトランプ氏は現政権より台湾に興味が薄い。
ここで日本の「平和な国」という価値に気が付きます。大前提として米軍の存在がありますが、国が分裂した歴史がなく、国境がなく、宗教的な対立もない。民主主義、言論の自由、法治国家。プラス、日台の友好的な歴史。
為替やインフラや人材は商売の重要な要素ですが、自由・平和こそ移転先に日本を選ぶ動機ではないか。【のび太】