日本の４～６月期実質成長率は外需が牽引して６％の高さでした。それに対し「危うい外需頼み・日経」「経済は見かけほど強くない・朝日」といった論調が大半です。

　日本の経済成長は80年代からずっと外需頼みの歴史です。世界を見回しても、成長を続けている国は例外なく外需が引っ張っている。

　中国は14億の人口を抱え、その内需欲しさにどこの国も中国市場に入り込みたい。でも中国の成長は部品を輸入して完成品を輸出するモデル、つまり外需で成長してきました。

　欧州は観光が一大産業ですが、旅行者の買い物は輸出です。外国に売れるモノが豊富な国ほど内需が増えるのです。輸出が減ると景気が後退するのは日本に限ったことではありません。

　輸出先が景気低迷しても内需だけで成長維持できる国などない。もっと言うなら、アメリカと中国が失速したら世界が失速する。

　私たちがコロナ禍や戦争を通じて痛感したのは、グローバル化で膨れた世界経済が見かけほど強くなかったことです。【のび太】