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株式のヒント417 米・半導体戦略

株式のヒント417 米・半導体戦略

 ある運用会社が作成した資料に二つの円グラフが並んでいます。一つは世界の半導体生産能力の国別シェアです。台湾、韓国、日本、中国の四か国で七割超のシェアを占めており、米国は五位12%でした。

 もう一つ半導体企業の本社所在地別売上のグラフ。こちらは米国が55%と圧倒的なシェアです。

 これは米国の半導体企業の多くが設計や開発に特化し、生産は外部へ委託していることを意味します。委託する企業をファブレス、請負企業をファンドリーと呼び、このファンドリーに限定すると台湾が64%と一人勝ちです。

 半導体産業の力関係はアジア勢、中でも台湾が優勢だと言われ、それは間違っていませんが、設計・開発のコア部分では今でも米国がトップなのです。生産の請負工場は台湾、そこに委託しているのが米国企業という構図です。

 そのコア部分で躍進してきたのが中国。全て自国で完結させるつもりです。米国はそれを許しません。

中国に圧力をかけ、多額の補助金で米国優位を維持させようとしています。

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