株式コラム・362 合成の誤謬
2020年08月14日
合成の誤謬(ごびゅう)という経済用語があります。ミクロ(一人)の正しい判断が、マクロ(全体)に広がると悪い結果を生むという意味です。
コロナ感染リスクを回避するためには不要不急の外出を避けて家に閉じこもる、これが正しい判断です。しかし、みんなが実行すれば経済に大打撃となり、個人に降りかかることを私たちは経験しました。再度、緊急事態宣言になればダメ押しで、業種によっては壊滅的ダメージを受けるでしょう。
コロナ対策は必要。経済を止めないことも必要。このバランスが重要で、極端にどちらかに偏ることは思考停止と同じです。街ではようやくいろいろな催し物が再開し始めました。経済活動は不要不急の塊です。成長とは人々が前年と比べ、どれだけ無駄な消費をしたかの競争。「夜の街関連」はその典型なのです。
お店やイベント主催者は感染防止対策を。参加者は年齢や体調を考慮し慎重な行動を。情報と工夫が必要です。コロナを恐れる余り、別の災難を被る事例が種々報告されています。【のび太】