株式コラム・305 仮想通貨について
2018年03月09日
仮想通貨で日本が世界取引の四割を占め最大のシェアを握った。国内参加者は百万人を超えた、と報道されています。
嘘ではありませんが、それは今年始めに中国が仮想通貨を締め出して以降、世界全体の取引量が百分の一になり、その一方で日本政府だけが国として仮想通貨取引を認め制度化した。それが日本のシェアが上った背景です。
通貨の発行権は国家が持つ権利です。誰もが勝手に発行できる仮想通貨は元来、反国家的な存在で、どの国も本音は迷惑なのです。
世界で三番目に流通し信頼される円通貨を持つ日本がなぜこんなものを認めたのか。仮想通貨で世界をリードするという国家戦略は全く見えませんし出来るとも思えません。
そして日本人は何のためにこんなものを持つのか。決済のためではなく一攫千金です。働かない、勉強しない、楽して儲けたい、これに尽きます。誰もが簡単に発行できるので、今では千六百種類が取引されているのです。仮想通貨が決済機能を持って広く流通するなど夢のまた夢です。【のび太】