株式コラム・312 米朝会談と市場
2018年06月22日
昨年は、北朝鮮による度重なるミサイル発射で緊張が高まりました。テレビのワイドショーでは、専門家たちが「いつ戦争が勃発してもおかしくない」と危機感を煽り、私たちも本気で心配したものです。
そんな中で、戦争など絶対にない、と主張し続けた場所があります。株式市場です。八月に北海道上空を通過したときですら、全く動じることなく、為替はむしろ円高に振れました。
北の行動は、その後の南北、中朝、米朝それぞれの会談を有利に進めるための狂言だった、戦争などはじめから全くやる気なし、市場は当時から見抜いていたのです。
そして今、六月十二日の米朝首脳会談という歴史的なイベントがありながら、それを歓迎する様子はなく、至極冷静です。これは韓国の株式市場でも同じこと。
朝鮮半島が非核化し、拉致問題が解決、いよいよ経済発展に向けて動き出す。というシナリオが描けるのならもっと反応してもよさそうですが、そんなことがスムーズに行くはずがない、これが投資家の本音のようです。【のび太】