株式コラム・289 車ローン危機
2017年07月14日
十年前のリーマン・ショックと言えば、返済能力の低い人に対する貸付債権(サブプライムローン)が積み上がったことはご記憶でしょう。
当時アメリカで、失業者にすら住宅ローンを組ませて、どんどん家が建てられました。当然、返済不能になり家を追い出される人が続出した。ここから世界を巻き込む金融危機に突入します。
同様のことが自動車に発生しています。信用力の低い人に貸付が実行され、最近、ローン返済の延滞率が急上昇、金融危機前夜との指摘まで出てきました。
世界的なショックに広がることはないでしょう。金融機関はリスク回避の手段を取っているからです。問題はこれだけ無理しても、米・自動車販売台数が伸びていないことです。銀行がローンを出し渋れば自動車の売れゆきに急ブレーキがかかります。また、返済不能になった車が差し押さえられて市場に放出されれば中古車価格が下落します。そうなると今でも米国が頼りの日本メーカーを直撃です。なんてことにならなければいいのですが。【のび太】