株式コラム・279 人口減の地方創生
2017年02月10日
各地で地方創生に取り組んでいます。人口減少によって将来消滅すると名指しされた自治体はあの手この手で移住を促して、成功した町には視察団が押し寄せ、やり方を学ぼうと必死です。
しかし、日本全体で人口が減っているのですから、どこかが人口を増やせば別のどこかの人口が減っていく、どこかが賑わいを取り戻せば別のどこかが寂れます。
また、地方が頑張って人口流出を食い止めようとしても、予測では数年後に東京の人口減少が始まります。一極集中の解消どころか住民獲得競争に東京までが参加してくるのです。今やっていることは、うちうちで住民を取り合うゲームになっています。
では移民の受け入れを決断できるでしょうか。ヨーロッパやアメリカが苦労しているのを見ると、すぐに国民の理解を得るのは不可能です。人口は減っていくという前提で全てを組み直す、そういう時期に来てしまったようです。
対策を諦めるのではなく、ツケを将来へ回さないためにも準備は早い方がよいという意味です。【のび太】