株式コラム・259 マイナス金利
2016年03月11日
マイナス金利政策の作用、副作用が多々指摘されていますが、ネガティブな指摘ほど具体的で、説得力があるように思えてなりません。
銀行の収益を圧迫する。市中金利は下がらず融資は伸びない。高齢者の不安が広がる。MMFなど国債中心に運用するファンドが継続不可能になる。各国が同様の政策を実行すれば世界的な通貨安競争に陥る、など。日銀内部でも激論の末に一票差で決定されたのです。
それでも、2%のインフレを実現させるために一切の妥協はしない。これが黒田日銀総裁の覚悟です。ただし、金融政策で日本経済を立て直すことはできないことは当初から分かっています。だから、第二、第三の矢だったのです。
大量の外国人の来日と爆買いは、ビザの発給を緩和したことがきっかけでした。日本製品や日本食の魅力を高めるという民間の役割と国の政策が相乗効果となった例です。
競争社会で生き残る策はあります。効果あるものは副作用もある。それを承知で突き進むしかありません。【のび太】