株式コラム248・中国への警戒
2015年09月11日
手元に四年前に日本証券経済研究所が発行した論文があります。中国経済に対して実に的確な警告を発しているもので、少し抜粋します。
中国経済の発展パターンが成功するには三つの条件が必要として、①投資中心から消費中心へ、②二次産業から三次産業への転換、つまりサービス産業へのシフト、③安い労働力に頼るのでなくイノベーション成長、つまり量から質への転換。
この三つの転換が実現できなければ、同国の抱える問題が益々大きくなる。しかし現実はリーマン以降、何とか経済を上向かせるために全て逆のことをやってきている。これでは、二○一○年代後半には、日本以上の巨大なバブルをつくって崩壊する可能性がある、と指摘しているのです。お見事でした。
このような指摘は常に世に出ていますが、それが理解されるのは後になってからです。最後に、著者の言う中国崩壊の根本原因は、「(中国人は」日本よりもはるかに投機が好きなお国柄」だから、だそうです。納得ですね。【のび太】