株式コラム254・金融緩和の終わり
2015年12月11日
いよいよアメリカの利上げが秒読みです。リーマンショックの後にスタートした緩和策。日本を始め各国が躊躇する中での決断でした。この政策によって米国経済は復活し、世界経済も助かったと言って過言でありません。そして、その状態は今でも続いています。米国が好調だから、そのおかげで日本の景気が保っているのです。
日本の追加緩和はもうないと思います。黒田総裁の最大の目的が、アメリカよりも金利を低くして円安に誘導することですから、アメリカが利上げすれば日本が下げる必要がなくなるからです。
そもそも日本に金利を下げる余地はなく、日銀は大量買付けで国債三百兆円、株式(ETF)八兆円を保有するに至っています。さらなる追加策を期待する声がありますが、これ以上何をすれば日本がインフレになるのでしょうか。為替も輸出企業にとっては、この水準で十分に利益が出ます。日銀に頼る段階は終わったのです。株式市場は金融政策でなく今期から来期の企業業績に焦点を当てています。【のび太】