株式コラム208 日経平均の体質
2014年01月10日
昨年末に日経平均がスルスルと上昇し一万六千円台に乗せたとき、実は値上がり銘柄よりも値下がり銘柄の方が多かったという不思議な現象が起き、年明け大発会には日経平均が四百円も下落したのに、その日は値上がり銘柄の方が多かったのです。ユニクロ、ソフトバンク、ファナックの上位三位で寄与度の2割を占め、一部の銘柄に振り回される体質のため、市場全体を正確に表現していないということです。
225の企業の株価で算出する日経平均ですが、中身を頻繁に入れ替えており、すでに指標の継続性は失われています。しかも、その時々スポットが当たる業種、最近ならスマホ関連を採用するため、往々にして割高なものを組み入れ、斜陽産業の会社、つまり割安なものを外します。結果、乱高下しやすく、かつ、値下がりしやすい体質となり、悪い材料が出ると大袈裟に暴落しまた急騰するお馴染みの光景を繰り返すのです。