株式コラム216 失業率の改善
2014年05月09日
様々な景気指標の中で最も重要視されるのが失業率です。日本の失業率は直近で3.6%。これはほぼ完全雇用、つまり就職したい人は全員が仕事に就いている状態です。選り好みしなければ誰もが就職できるということです。
失業率の低下はそこかしこに好影響を生み、都心ではオフィスが不足してきて、賃料が上昇を始めています。3月は7%近くの値上がりで、これは5年ぶりのこと。東京では新築ビルが次々完工しており需給関係が心配されましたが、立地の良い場所は完成前に埋まってしまうようです。
また、所得が増えれば外食に落とすお金も増え、回転すしやファミレスは全体として売上が増えています。一方で、ワタミが上場以来、初の赤字となったと発表されました。高くても少し贅沢な食事に顧客が流れたというのです。
デフレという環境を逆手に取って収益を上げてきたビジネスが通用しなくなってきた。これもアベノミクス効果の一つ。効果は常に逆効果を伴います。