株式コラム206 次は不動産
2013年12月13日
東京のオフィス賃料がようやく底を打ったようです。地価はアベノミクスの初期からすでに上昇していましたし、高級マンションがあっと言う間に完売した、という話しはありました。一方で、オフィスの賃料は新規ビルが次々に完成したために、ずっと下がっていました。それが、東京の都心5区に限ってではありますが、10月は一年半ぶりに上昇し、空室率は四年ぶりに七%台に改善しました。
これは朗報です。賃料は、地価と違い一旦上がり出したらしばらくは続きます。保有している土地の値段が上がるよりキャッシュを生み、業績に反映します。リートは即、分配金の増配につながります。
今の株式市場は、円安が株価を押し上げていることは確かですが、不動産や金融セクターの株価が動かなければ、相場全体に迫力が出ません。
二十年間のデフレからインフレへ移行できるかの重要な局面で、賃料上昇→不動産株の値上がりというシナリオが実現する予感がします。