投資のヒント189 今よりも将来
2013年03月22日
連日上昇する株価がニュース報道されるたびに、必ずこういうコメントが付きます。「日本経済が構造的に変わっていないのに株価だけが上昇して実体を反映していない」
当たり前です。そういうものです。株価にとって経済の実体など興味もなく、常に将来を織り込もうとします。しかし、将来に何が起こるかなど誰も分からない。分からないことを織り込もうとするから無理がある。結果、期待と不安に振り回され、上にも下にも行き過ぎるのです。
これまでは民主党政治への不信感が市場心理を冷やし、円高と株安が行き過ぎていた。政権交代後は自民党への期待がその行き過ぎを修正させている、それが今の相場です。
計画通りにデフレを脱却し、成長路線が確認できたら株を買うぞ、なんて思っていたら儲かりませんよ。そのときは、さらにその将来を織り込み始めます。アベノミクスには大きなリスクがあり、成功するのかまだ誰も確信できません。だから株が上がるのです。【のび太】平成25年3月22日掲載