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株式コラムStock Column

株式コラム198 将来へのツケ

株式コラム198 将来へのツケ

参院選で自民党が圧勝した理由は、成長戦略への期待です。それは、景気を良くして欲しいという希望よりも、もっと切実な、今回失敗したらもう後はない、という危機感だと思います。

なにしろ、これだけ金融緩和をし、日銀が自ら国債や株式や土地(リート)を買うというタブーに挑戦し、さらに総額20兆円、うち補正13兆円という金額を財政出動させたのです。円安と株価上昇という成果はありました。同時に、将来への大きなツケも残しました。

消費税の増税を控えて、もし経済成長へ戻せなければ、恩恵は一部の大企業に留まり、物価は上がり消費税が上がる、でも賃金は上がらず、生活は苦しくなる。結果、所得格差が広がる。財政再建の目処は立たず、金利が上昇する。悪い方へ考え始めたらきりがありません。アベノミクスは日本を危機に陥れるという心配は、まったく理解できるのです。

第一、第二の矢は時間を買ったと思えば、とにかく手を緩めず実行あるのみです。【のび太】平成25年8月9日掲載

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