投資のヒント179 尖閣問題
2012年10月12日
尖閣問題を論評することはこのコラムの趣旨ではありませんが、投資家は、中国リスクを受けやすい企業の株を手放すことで、自らの投資リスクを回避するしか手がありません。誰が見ても問題は簡単には決着しないわけですから、これまで中国ビジネスの成功組として株価が上昇していた企業が、一転して売られています。
それでも経済的に日中関係は抜き差しならない関係であり、尖閣の島々は間違いなく日本の領土ではあっても、「たまたま海面に突き出た岩の先端」みたいな島など何の使い道もなく、欲しいのは漁業権や地下資源ですから、それを共同開発することでしか着地点はないというのが、一般的な認識でしょう。
投資家の中には、売られた銘柄を買う人もいます。中国はあの島が日本の領土だと百も承知しつつ国内の事情でデモを煽っている。決着は可能。中国政府もこのまま日本企業が脱中国するのを放置できないだろう。そう考えて、例えば資生堂、コマツ、日産などを拾っています。【のび太】平成24年10月12日掲載