投資のヒント155 誰が買う郵政株
2011年10月14日
震災の復興財源で政府が保有する株式を売却する案が出てきます。中でも資産価値が大きく、期待されているのが日本郵政です。株の売却とは、この会社が上場するということです。一体、誰がこの株を買うのですか。
私たちの認識では、郵政民営化は完全に失敗したはずです。小泉元首相が郵政解散をし、自民党が圧勝。反対議員を除名までして民営化法案を通過させましたが、その後の進捗は遅く、政権交代した後、民主党と国民新党は、民営化凍結法案を出しているのです。その上、元・大蔵省次官の斉藤氏を社長に天下りさせた。あの時点で、国営会社へ逆戻りしたとの印象は大半の国民が共有しています。
それを今さら、いくら震災でお金が必要とは言え、よく上場させようとするものです。いったいこの会社はどういう戦略で成長させるのか、新しい社長からは何も聞こえてきません。
最寄りの郵便局へ行ってみてください。将来の成長を予感させる何かがありますか。役所そのものですよ。
【のび太】
平成23年10月14日掲載