投資のヒント158 オリンパス株
2011年11月25日
こういう事件が発生すると、必ずオリンパス株を買う懲りない投機家がいるもので、内視鏡の世界シェア80%の超優良企業だから倒産ないだろう、どこかの企業が買収するだろう、と期待するようです。確かに倒産はないし、実際に、例えばHOYAとか富士フイルムなどは、喉から手が出るほど欲しいでしょう。ただし、欲しいのは内視鏡分野だけです。後は赤字ですから。しかも、既存の株主が儲かる形での決着は考えられません。
まだ、英国人の社長が解任された当初、まさかこんな大問題が出るとは予想できず、千五百円前後で個人投資家も多く参戦しました。仕方ありません。上場が維持され、債務超過を避けられても、その買値までは戻らないと割り切るできです。
もし、上場廃止になり、買収されるのなら、本業部門を分離した上で売却させ、後にはもぬけの殻が残る。今の株主はその殻の方ですよ。これが現実です。まあ、理屈抜きで売買する人たちに、こんな理屈を並べても仕方ありませんが。
【のび太】平成23年11月25日掲載