松井証券35億円、カブドットコム39億円、マネックス証券13億円。今回の株価暴落で、顧客が被った損金額です。大半は回収不能になり、小規模なネット証券には倒産にする会社もありそうです。

損失発生の原因はオプション取引。地震直前の3月11日時点で、二日以内に日経平均が二千円も下落する可能性は金融工学上の計算で「ゼロ」でした。可能性ゼロを前提に日経先物オプションは価格形成され、市場で取引されていたのです。

11日金曜日に地震発生。週明け月曜日630円の下落、原発事故発生で翌火曜日に一時 1,400円の下落。

これにより、あるオプション価格が五円から千円へ、二百倍になったのです。例えば小口で十万円を売り建てていた場合、二千万円の損失です。投資家の中には、さっさと自己破産手続きをする人もいます。（もちろん、その分儲けた人もいるのですが）

手数料値下げ競争に傾倒し、顧客との対話を省略、やりたい放題やらせた結果です。
【のび太】平成23年4月8日掲載