投資のヒント128 政策はタイミング
2010年08月27日
FX(為替取引)の投資家は、政府・日銀が円高に対して有効な政策を出せないと見透かし、安心して円高へ張っています。そのタイミングで、円高阻止の決 意を表明していたら相当の効果があったでしょう。彼らの中に、信念を持った円高論者などいません。一斉に反対売買に走り、相場は急速に円安に反転します。
しかし、ここまで円高が進み、政策発動を求める声が高まってから、ようやく腰を上げても、その効果は疑問です。ポイントは中身よりタイミング。サプライズ効果です。中身など金融緩和と介入しかないのですから。
投資家は大抵、臆病で、付和雷同で、自分には甘い。びくびくしながらも、いったん政府・日銀が何もできないと見ると、調子に乗って張っていく。いずれ痛 い目に合うことを覚悟しつつ、自分だけは大丈夫と思っている。もちろん、自分だけ大丈夫だった人はいません。
これから為替は大きく動きます。普通の皆さんは、FXには手を出さないように。 【のび太】
平成22年8月27日掲載