投資のヒント132 電力株暴落
2010年10月22日
電力株が暴落です。きっかけは東京電力の四千億円規模の増資。株数が大幅に増えるため、株価が下落するのは当然です。
電力株は、資産株の代表で、高配当、長期保有の銘柄でした。公益事業のため景気に左右されず、競合相手もいない。電気料金を調整すれば赤字にはならない 会社でした。 しかし、現実は過去二年、東京電力は赤字を続け、それにもかかわらず内部留保を取り崩して一千六百億円を配当金として吐き出しています。もっと言えば、過 去数年来、剰余金の数倍もの負債を抱える会社が配当を続けていたのです。このタコ足配当を今度も継続するための今回の増資だ、と言ったら言い過ぎでしょう か。
言い過ぎついでに、先日倒産した武富士にも増資をやらせて、その資金を過払い金の返済に充てさせたら、倒産せずにすんだかもしれません。増資は企業価値 を高めるためにやるべきです。昨今のモラルない増資ラッシュに投資家は辟易です。間もなく東電から減配発表があるでしょう。 【のび太】
平成22年10月22日掲載