投資のヒント111 チャイナ・パワー
2009年12月11日
先日のNHKスペシャル「チャイナパワー・アフリカを駆ける」を見て今さらながら驚きました。中国の企業がアフリカに携帯電話の基地をめぐらすため奥地にまで入り込む姿を密着取材したものです。その資金の出所は中国国家開発銀行。
国を挙げて、未開発の地域に資金と技術と人を投入し、その国での利権を獲得していく戦略で、アジア諸国からアフリカにまでその影響力を拡大し始めているのです。
現地では中国人の儲け主義に反発が起きているとも聞きますが、どんなに弊害や犠牲があっても人々が豊かな暮らしを求めることを止められません。そして何より残念なのは、ここで活躍するのが日立や三菱でないことです。番組を見る限り日本の影はありません。
日本企業の国際競争を政策として支援しなければ、結局は国の富を失う。そういう危機感が株式市場にも漂っているのです。
追記/この番組制作を統括した日置一太氏(47)は骨のあるドキュメントが定評。岡崎市出身です。
【のび太】平成21年12月11日掲載