投資のヒント92 SFCG倒産
2009年02月27日
また一部上場企業の倒産です。商工ローン大手SFCG(旧・商工ファンド)は三千億円の負債で民事再生法を申請しました。
金融危機の影響で、資金調達に支障が出た事情は他社と全く同じですが、この業界は平成19年に出された最高裁判決によって、倒産が宿命つけられていたとも言えたのです。
いわゆる「過払い金利」の返還です。二つの法律で異なった金利を規定していれば、貸す方は、高い金利( 29%)を採用するのは当然で、一方、借りる方はそれでもいいから借りるのですから、需要と供給が合って成立していたこと。それが、20%(金額によって異なる)を超えて受け取った金利は返還せよと命じた判決で、喜んだ人は沢山いたでしょうが、サラ金業界は天国から地獄ほどの環境変化になったのです。
もともと彼らは相当の貸し倒れを見込んで、その分を金利に乗せるため高金利は当然。過剰融資や暴力的な取立ては問題ですが、この業界をいじめ過ぎると中小企業の資金繰りにとってマイナスです。 【のび太】
平成21年2月27日掲載