投資のヒント93 反・反構造改革
2009年03月13日
小泉元首相の胸の内は「国民が自民党に衆議院三分の二を与えた、その理由を忘れるな」ということのようです。
あの時、焦点となったのは言うまでもなく郵政の民営化でした。民営化を支持した国民も、それが全てを解決する魔法の杖などと思っていなかった。マイナス面も承知で支持したはずです。
さらに、強力なリーダーシップで特定財源の一般化や財政再建、年金改革、銀行の不良債権処理の期待が膨らんだことはまだ記憶に新しく、日経平均は選挙で自民党が圧勝した後の半年で五千円も上昇したのです。ただ、その後にこれほど政治が迷走し改革へのモチベーションが下がるとは、そして世界経済がこれほど混乱するとは、誰も予測できませんでした。
そこで声が大きくなってきたのは反構造改革の人々です。今の不況は構造改革が原因だと。格差も派遣切りも年金問題も、悪いのは小泉竹中だ。こんな声が増長したら株価上昇は絶望的です。改革に負は付き物。でも逆戻りはご免です。 【のび太】
平成21年3月13日掲載