投信のヒント84 どうしたフタバ
2008年10月24日
岡崎の一部上場企業フタバ産業に信じられないミスです。過去三年間で累計245億円分の経常利益を過大に計上する虚偽記載です。「会計処理の量が増えて遅れや漏れが発生した」と会社は説明し、 そのため248億円と発表した前期の利益は実は半分の123億円だったそうです。
地元の情けで良心的に解釈したいところですが、過去の決算修正は上場企業にとって非常に罪深い。それをもとに株価が付き売買した投資家がいたからです。しかも今回は三年分の修正。金額も大きい。監査法人に指摘される前に社内で認識していた人がいなかったのか、いたとしたらなぜ公表が遅れたのか、と悪く勘ぐられても仕方がありません。
取引所は上場廃止基準に該当するとして監理ポスト送りにし、株価は徹底的に暴落しました。しかし、過去の例から見てこのケースで上場廃止は少し厳しすぎる。何より2年前にこの会社が粉飾決算をする動機が見当たらないのです。利益は出ていたし増資の予定もなかった。フタバの良心を信じて買いか・・。
【のび太】平成20年10月24日掲載