投資のヒント34 株式市場の心配
2006年09月22日
株式市場の心配 小泉―竹中コンビが金融面で様々な規制緩和を行い、その過程で最も儲けたのは外資系金融機関であったのは事実です。熊手で現金をかき集めるような手法に嫌悪感を持つ人もいますが、それは新興国で自動車が普及する過程で最も儲けるのは日本企業であるように、得意な分野でその国が有利になるのは当然です。
その竹中総務相が辞任を表明しました。彼の政策に対し賛否両論あるものの、不良債権処理という最大の課題を克服したことは間違いありません。官から民への流れを嫌う官僚たちが彼の辞任を喜んでいるとすれば、株式市場は大きな心配のタネを抱えたことになります。現在の株価が方向感を失っているのは、安倍政権では反対派を切り捨てるような小泉流改革はできないのではという不安です。
上場企業は過去最高の利益を稼ぎ出し、それを積極的に株主に還元しています。株価はまだまだ上昇できます。せっかくの改革ムードに水を差すことだけは避けたい、市場は安倍さんの戦う姿勢を待っています。【のび太】
2006年9月22日掲載